上腕二頭筋長頭腱の断裂
投稿日: カテゴリー: 腕
「上腕二頭筋長頭腱部の断裂」
ゴルフのプレー中、右上腕「力こぶ」の部分に、
激痛がはしり、その後、腫れてきたと御来院。
見るからに断裂の予感、、、
しっかり問診、触診をしたあと、
超音波画像観察装置(エコー)で確認。
結果・・・・・
やはり上腕二頭筋長頭腱部での断裂。
今回の腱の断裂、強い衝撃が加わった訳ではなく、
嫌な話ではございますが、加齢で腱が弱くなり断裂した模様。
文献によりますと、
後遺症としては肘の屈曲力が8%、
手の平を上に向ける回外力が21%、
低下する言われております。
加齢による腱の変性での断裂は、
腱が基本的に硬くなっているので、
断片同士、引張って縫い付けても、
また切れることが多いそうです。
手術適応の対象となる方は、
青壮年期のアスリート、力仕事をバリバリされる方。
手の平を上に向ける力が弱くなった方、
筋皮神経という上腕の神経が引張られ、
前腕の外側に痛みが出現している方となっております。
今回の患者さまは67歳ということで、
ご本人とお話させて頂いた結果、
治療は基本的に患部の圧迫、三角巾固定で、
手術等を行わず保存的に治療を行っていくこととなりました。
上腕の肩側での上腕二頭筋腱断裂は、
痛みと腫れさえ取れてしまえば、
日常生活に支障なく過ごすことができます。
しかし、肘側(遠位端)の断裂では、
手術適応になる場合が多いので御注意下さい。