野球肘内側型
投稿日: カテゴリー: 施術報告
「今日の患者さま」シリーズ
小学6年生 女児 バレーボール
2カ月程前から右肘内側に痛みがあり、他院にて治療&テーピングを行いながら、
バレーボールを続けていた所、肘内側の痛みが増強してきたと御来院。
しっかり問診、触診、視診を行ったところ、右肘内側上顆という骨の部分に圧痛、腫脹を触知、
腫れ方、患者さんの痛がり方から違和感を感じ、確認の為、エコー検査。
結果、軟骨下骨、骨端核周囲に低エコー像が確認され「内側上顆部損傷・内側上顆炎」の疑い。
軽度の「内側上顆炎」であれば、当院のみで加療&リハビリを行いフォローしていくのですが、
軟骨下骨等に骨病変の所見が診られた為、提携させて頂いている整形外科さんへレントゲン検査依頼。
この結果「内側上顆部に骨吸収像あり」と診断。
俗にいう「野球肘内側型」ですね。
しばらくの期間、バレーボールはお休みで安静となりました。
もっと前に、最初に治療された方が気付いてあげてれば・・・
内側上顆炎は、肘の内側上顆という部分に、肘を曲げてくる筋肉がたくさん付着しており、
その筋肉によって付着部が引っ張られ炎症を起すものです。
使い過ぎによる筋肉の疲労、柔軟性低下に伴い、内側上顆部に負荷が強くかかることや、
運動時の肘を使う際の、角度の問題で刺激が多く入るなどの原因があります。
運動時の痛みを我慢したまま継続して運動していると、最悪の場合、内側上顆部の骨が剥がされてしまい、
剥離骨折に移行してしまう場合もあります。
剥離骨折などの症状までいくと、長期間運動が出来なくなってしまいます。
繰返しですが、今回の患者さま、このような状態になる前にもう少し早く、もしかしたら2カ月前の時点で、
最初に治療された方が正しい処置をしていたら、このような状態にならなかったかもしれません、、、
今回の事例で私どもも"ギュッ"とフンドシを締め、細心の注意を払い、
日々、勉強していかないといけないと、気合を入れる、症例でした。
肘周囲で痛み、違和感を感じた場合は、お早めにご相談下さい。